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【第3章 8日目・9/18土】
16.正体をあばく
「naniwa999」の正体をあばくために検索機能をあやつるシンイチ。
(シンイチ談)
yahoo!オークション上では個人情報が開示されない。だから、出品者がどこのだれであるか、というような個人を特定する情報は得られない。明らかなのはハンドルネームのみだ。
そのほか、Yahoo!オークションの場合には、過去の「出品者や落札者の評価」という制度がある。過去における出品者と落札者の関係について全てわかるようになっている。ただし、調べようと思えば、の話だ。
調べさえすれば「naniwa999」の販売商品、対応についての評価、過去の取引の評価がわかる。過去に「naniwa999」と取引した人に関しても、最低限の情報に関してはそこで取得することができるはずだ。
サヤカが自動車メーカーに問い合わせをしている間、インターネット上の検索機能を使って調べていこう。
まず、「naniwa999」という名前が検索にヒットするかどうか。
この名前がネット上のどこかで使われているのであれば、その情報をもとに追跡することができる。
そこで、いろいろな組合せをつくってみる。例えば平仮名にしたり、関連の用語で999だけを外してみたり…。いくつかのキーワードで「naniwa999」に関する情報をインターネット上で検索してみる。
多少はヒットしたものもあるものの、ほとんどは別人と思われるものだった。当人や自動車関係者であるという情報も得られなかった。
やっぱりな…。こういう「わけあり」商品を売る人間なのだから、自分の記録はそう簡単に公開するはずないか。
しかたがないので、あとはYahoo!オークション上の情報から見ていく。調べながら「naniwa999」がどんなやつなのか想像を巡らす。
本来、Yahoo!オークションの規約上、出品されている物に関する質疑応答は公開が大原則だ。質問にはおおっぴらに答えなきゃいけないし、相手のメールアドレスを要求してはいけない。
もしそれが許されれば、オークションの不正が多発するだろう。それにオークション全体の信頼性もなくなる。
しかし、「naniwa999」氏は、2人の質問者に対して、「メールアドレスをよこしたら返事をしてやる」と返している。あきらかにYahoo!オークションの規約に違反だ。そこからして少なくとも規則を守る人間ではないことは明らかだ。
また、「できるだけ自分に関する不利な情報を公開したくない」とも考えている人間だ。「naniwa999」に関しておそらくこれ以上の情報はネット上に存在しないだろう。本人を特定するのは難しそうだ。
念のため、yahooにもメールを出すことにした。事情を説明し、出品者の登録内容を教えてほしいということを書いた。でも、それが理由で取引を終了させられては困る。手がかりがなくなるので出品削除は行わないないようお願いもした。
よし、じゃぁ次は「naniwa999」と取引経験がある人の情報収集だ。
首をグルリと回してストレッチをする。そして先程とおなじく、パソコン画面に顔を近づけて、すごい勢いで画面上の情報に目をとおしていく。
サヤカはまだ電話中のようだ。
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