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【第2章 3日目・9/13月】
7.ゼロ。ゼロ?ゼロ!
保険の担当者、塚原氏から電話が入る。
ぬぐいきれない後悔の念にうなだれるサヤカ。
(サヤカ談)
職場に向かう道筋の途中、保険会社の塚原さんから電話が入った。私が加入している自動車保険の内容を調べてくれたらしい。
今日は月曜日。ミーティングが立て込んでいる。金曜日中に資料は作成してあるが、どうしても補足資料を用意したい。急いでいたので折り返し連絡させてもらうことにする。
愛車が盗まれたことは、同僚に話していない。話さないどころか考えるのを避けている。
この休日の間、いつにも増して仕事に専念した。
それにシンイチがなんとかしてくれそうな気もする。
これまでにもさまざまなことで助けられた。おそらく、並大抵の人にはないであろう彼の根気強さと緻密さが、問題解決の秘訣だろう。
しかし、今度ばかりは難しそうだ。顔の見えない窃盗犯人から、どうやって車を取り戻せるというのか。
昼の12時30分、今日のお昼に焼き魚弁当を注文してから、塚原さんに連絡を入れる。塚原さんの説明はあいかわらず丁寧だ。しかし内容をきいてがっくり。
「お調べしたところ、サヤカさんが加入されている自動車保険は物損の場合だけカバーできるものでした。だから、今回の件については、保険金が一切入らないことになります」
「おまかせしたのに、あんまりじゃないですか」
思わず笹塚さんをせめてしまった。
しかし、できるだ「安い自動車保険を」とお願いしたのは自分なのだ。
「残念ですがしかたありません」
塚原さんは申し訳なさそうに言葉を切った。塚原さんが正しい。
さっきまでの食欲もどこかへ消えてしまった。でもうなだれている場合ではない。次は警察へ行こう。調査の状況をききたい。何か新しい情報が得られるかもしれない。
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